佐上邦久の動物への思い

佐上邦久氏はどうぶつ基金という法人で理事長に就任している人物です。

どうぶつ基金は、今と名称こそ違いますが、1998年に設立され、その歩みを続けてきました。その当時では犬と猫合わせて100万頭もの数の動物が殺処分されていたそうです。そのあまりにも無残な状況を見ていることに耐えられなくなった佐上邦久はその状況を打破するための活動を始めました。
最初に出来たことは、飼い主に放棄された犬と猫を保護し、新たな里親を探すこと、猫への不妊手術を行うこと、といったとても小さな活動であったそうです。地道でありながらも、コツコツと活動を続けてきました。どうぶつ基金の会長に就任したのは2006年、その年に組織の名称も今のものに変わりました。

佐上邦久の願いは人と犬・猫が殺処分なく幸せに共生することができる社会の実現です。掲げている「行政による犬や猫の殺処分ゼロ」という目標は、何度も夢物語だと笑われたそうですが、2014年には殺処分される動物の数が約10万頭、1998年当時の10分の1になりました。彼とその仲間たちが続けてきた活動は今、確実に成果を表しています。
活動を始めた最初の頃は、彼の仲間はとても少なかったですが、今では彼の活動に多くの人たちが賛同し、協力するようになりました。それは彼の活動が正しく、そして非常に誠実なものだったからでしょう。

今では、日本政府も「2020年オリンピックまでに殺処分ゼロ実現」を視野に入れてプランを挙げているそうです。
理想を達成するまで、彼は活動を辞めることはないでしょう。もしかしたら、彼の活動は終わることがないかもしれません。なぜなら、人と動物の関係を断ち切ることは不可能だからです。理想を達成したら、今度は理想を守り続けるために活動する、そう思わされる人物です。

どうぶつ基金の活動について

佐上邦久が理事長に就任している、どうぶつ基金は猫に対する不妊手術を行い、殺処分される数を減らす活動で知られていますが、事業の目的としては「動物に対する適性な飼育法・愛護思想の普及」による「衛生環境の向上、思いやりのある地域社会の構築」と謳っています。もちろん、それらの事業の原点が、理不尽に殺処分される動物たちを無くすという思いであることは言うまでもありません。

佐上邦久を始めとした、どうぶつ基金が行っている事業は大きく2つに大別され、一つが「犬や猫の不妊手術奨励事業」、もう一つが「動物愛護思想の普及啓発事業」です。迷い犬や、猫などの動物が確保された時、保健所で一時的に保護されますが、保健所の収容能力を超えるなどした時は殺処分をしなければなりません。とても悲しい現実ですが、現在はそれ以外の行う手立てが保健所側にはないのです。
殺処分される動物がなぜ存在するか、ということを考えた時、その主たる理由は2つあります。それは「何らかの理由で飼い主から放棄される」、「人による無計画な、あるいは人の手を離れた動物同士の繁殖により、新たに数が増える」というものです。

佐上邦久とどうぶつ基金が行っている事業は、この2つの理由に直接アプローチしています。まず、人に飼育されているペットと、いわゆる「野良」の動物を含めた不妊手術の奨励・実施です。これによって、新たに子どもが生まれることがなくなり、人の手を超えた範囲で動物が増えることを防ぎます。
もうひとつが適正な飼育方法と、動物愛護思想の普及・啓発活動です。当然ですが、「野良」動物は飼い主がペットを放棄するために発生します。それを防ぐために動物を飼う上で必要な知識などをより良く知ってもらい、捨てられる動物を無くすために活動しています。その他にも、ペット産業の裏側で発生する動物の理不尽を無くすための提案をし続けています。

理不尽に対して必要な人たち

佐上邦久とどうぶつ基金は、動物の殺処分を始めとした、「理不尽」に立ち向かう人たちです。殺処分に関する問題は今でもよく取り上げられますが、動物達を取り巻く理不尽はそれだけではありません。経済・利益優先の中で、不遇という言葉では片付けられないほどの扱いを受ける動物が非常に多く存在します。どうぶつ基金は、佐上邦久のように、その理不尽を許せない、無くしたいと思った人たちが集まった組織です。

立ち止まって周囲を見回してみると、この世の中は驚くべきほどの理不尽が渦巻いています。そのあまりの多さと酷さに、もはや為す術がないと、無力感を覚えるほどです。しかもそれは私達の目に見える範囲での話なのです。もし我々の目の届かない世界での理不尽を含めるのであれば、それこそ途方もない数になるでしょう。
今、佐上邦久とどうぶつ基金の取り組みは確実に成果を挙げていますが、彼らも活動を始めた頃は、処分頭数100万という、非常に困難な状況に囲まれていました。しかし、彼らは諦めずにまず目の前の、犬や猫の一匹一匹を保護して里親を探すという小さな活動を始めました。
これは理不尽を丸ごと全て消し去ろうとするのではなく、少しずつ少しずつ無くして行けば良いのであるということを示しています。重要なのは困難な道を歩き続けることなのです。

彼らの活動はこれからもまだまだ続きます。今ある理不尽を無くすために、そして新たな理不尽を生み出さないように活動していきます。人と動物両方にとって必要な組織として存在し続けるのです。

会社概要

商号
公益財団法人どうぶつ基金(公式サイトへ)
設立
昭和63年6月21日
所在地
兵庫県芦屋市奥池南町71-7
理事長
佐上邦久
事業内容
犬や猫の不妊手術奨励事業、動物愛護思想の普及啓発事業